自作コンプの調整と昇圧機作製

残業残業が2か月続いたあと、繁忙期上がりにふと定時で上がった瞬間、ここまでの疲労がいっぺんに襲ってきました、どうもボクです。

 

さて、今回は以前紹介したHammerCompの調整と思い付きで作製した9V→17V昇圧機のご紹介です。

 

このまえ、バッファー直後にコンプを挟んだらいい感じだったので、最初はよりクリーンにオーディオグレードなパーツで作り直そうかと考えたのですが、開けてみたらほとんどイメージ通りのパーツ構成で作ってあったのでそのまま調整だけやることにしました。

 

 

コンプの調整から

外観

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中身

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基板(実験中の画像)

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よくもまぁこのケースに収めようと思ったなぁという思いと、作り直しはクソほどめんどくさい仕様だなと思いますww

余分な配線を収めるスペースすらないですww

 

ソケットを利用して

オペアンプ

ダイオード

・増幅率調整抵抗

・FET

が交換できるようになっています。

 

今回改めて見直したのが

オペアンプIC

ダイオード

の2点

 

オペアンプ

画像ではJRC4580になっていますが、開けたときついていたのはRC4559でした。

回路の特性としてはかなりエフェクティブなコンプですが、うっすらかけてギリギリナチュラルにかかるくらいで使いたいので、なるべく原音に忠実な状態で鳴るようにしたいところです。

JRC4580:なぜかノイズが出る。回路との相性が悪いようだ・・・

RC4559:かなりクリーン。SEEK(コンプ調整つまみ)絞ればキラキラ成分も残るしいい感じ

結局RC4559の感触が良く、そのまま採用。

過去の経験からOP072等FET入力系オペアンプは音に良くも悪くも癖が出やすいので今回は実験もせず見送りました。

 

ダイオード

デフォルトで採用していたのが1N914。

今回比較したのが

・1N4148

・1N60

・1N4007

・1N914

・MA150

の5種類。

比較は1N914を基準に

・1N4148

比べると少しいなため?あまり大きく変わらない感じでしたが、1N914のが若干ハイの出が良かったので914優勢。

・1N60

本家メイド本のレシピでいくと、4558×1N60の組み合わせですが、かなりコンプ感強め、ビンテージパコパコ系な音になります。

4559との組み合わせでもなかなかビンテージ感を出せるので、エフェクティブにいくならありかな。

今回はナチュラル方面を目指しているので914の優勢

・1N4007

整流系ダイオードからはこちらを試しました。

ビンテージ感はなくモダン目に感じますがコンプ感は出ます。若干クセがある感じ。

悪くはないけど好みではなかったww

・MA150

以前クリッピングをいろいろ試したときに購入し、在庫で持っていたダイオード

1N60よりは若干シャープながらビンテージ感なコンプになりました。

ナチュラルではないけど味があってこれはこれでいいかも。

今回のコンセプトでは914優勢

 

結論:1N914が一番ハマる

この回路でモダンナチュラルを目指すならこれでいくのが無難でした。

コンプが薄く効いた状態で、最も原音に近い感覚でならせたのが1N914でした。

高域の損失感が少ないのが一番気に入った要因です。

シリコン非対称クリッピングやSHO系ブースター/バッファー自作でも914のお世話になることが多く、手放せないダイオードですね。

 

さて結局、以前実験して自分なりの結論に到達していたことが分かっただけでございましたが、さらに昇圧したらローノイズにならんかな?と思い、ついでに昇圧機作ったらいろいろ楽だな~という思い付きでサクッと作製。

 

いつもお世話になっているのがこちら。レイアウトなどはこちらをご参照ください。

9V電池を17Vに昇圧 ギター・エフェクターの自作改造【松美庵】 (matsumin.net)

自作エフェクターやりはじめのころはよく松美庵さんのブログを拝見してました。

勉強になります。

 

こちらの記事では昇圧IC:MAX1044での作製ですが、手に入りやすかったのがTC1044Sだったので今でも私はTC1044Sで昇圧しております。

 

いつも、自作やMODの際にエフェクター内に内蔵してしまっていましたが、今回は単体で使えるものを作製しました。

 

画像こちら。スマホ画像を無理やりトリミングしてますので画質が粗いのはご容赦くださいなww

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ボードに入れてもかさばらない、いいサイズ感です。

超電磁砲なアニメに出てきたLevelUpperをもじってVoltageUpperなんてつけてみましたww

 

コンデンサーはUTSJ 電解10μF/50V

配線材はOYAIDE純銀単線材

ダイオードは1N4007(単に在庫が多かっただけ)

 

なにげにこの昇圧、アイソレートされているわけではないのですが、これだけコンパクトな回路でローノイズなのですごく使いやすいです。

9VIN側のDC端子に平滑コンデンサ差し込んでさらにノイズ軽減しようと画策しましたが、ローノイズに変わりなく、あえて追加しませんでした。

MOD的に考えるなら電池スペースがあれば入る程度の回路なので、DCジャックが基板直付けでなければ昇圧したいエフェクターに結構簡単に仕込めます。

実際、私のOCDは電池スペースに昇圧回路を差し込み、9VINから昇圧回路を通るようにモデファイし、常時昇圧状態を作っています。

 

ちゃんと調べたり測ったりすればわかるとは思うのですが、あまり電流量は確保できないようなので、分配するにしても歪み2~3台が限界です。

以前あれこれ分配したら、電流量が不足して動作しなくなったことがありますww

自作の3EQコントローラーはバッファー+プリ2チャンネルには昇圧回路経由で給電しており、多分ですがプリ2チャンネルを同時使用することがないのでギリギリ足りているのだろうと思われますww

本来は1台に1回路用意できればベストですね。

 

さて、早速昇圧機でコンプを昇圧!!

想定ではよりワイドレンジに、原音に忠実に鳴ってくれる想定でした。

 

が、昇圧すると、謎のノイズが・・・

電源ノイズのような、発信ノイズのような・・・音も想定のようになる感じもなかったので、9Vのままが正常動作のようですww

 

ちなみに、現在のボードで昇圧したいものはエフェクター内で昇圧済みなので、現状メインボードでの出番はなさそうですが、お手軽に昇圧実験ができるのがいいですね。

(以前使っていたONE CONTROL DISTROというディストリビューターで可変昇圧はできましたが、Gigrig Generatorを使い始めてからは力不足感が否めず、最近では実験やサブボードに出す程度です。非常に使いやすいものではあります。)

 

いろいろと材料がなくなってきたので、そろそろアキバ行きたいけれど、この情勢で行くに行けない今日この頃です。

銀線を潤沢に使ってディストリビューター作りたい欲望ww

 

ではでは。