急激に暑くなってきましたね、光合成が捗ります、どうもボクです。
さて今回は、使ったことのないはんだを試してみましたのではんだ比較回です。
まずは今回の比較ラインナップから。
Kester44(右下)
Kester44Ag2%(左下)
Oyaide SS-47(右上)
ローゼンクランツ(左上)New
他にもいくつかヴィンテージはんだを所持しておりますが、基本的に自作素材は現行パーツ派です。ヴィンテージは在庫もあまりないので今回はお休み。
比較方法
直接音を通してみる
↓自作実験用ボード、以前の実験中の残骸が残ったままですがIN/OUTの間にはんだをそのまま挟んで比較するので放置。
適当に10cmくらい挟んで鳴らすだけ。
はんだ材の太さでも音はかわりますが、そのあたりは考慮せず「音のキャラクター」として聴いていきました。
ではレヴュー。
Kester44(Sn60/Pb40)
基準にするには最も癖のある音。
”Theエレキギター”な中域寄りの音です。パンチがあります。
ギターやベースを修理改造するならド定番でしょう。
しかしパッチケーブルやDCケーブルに使うときは相手の線材や楽器、エフェクターとの相性を考える必要があると感じています。
よく巷で売れているBelden8412系のシールドによく使われているはんだですが、ドンシャリな8412との相性は抜群でしょう。それぞれの癖がいい感じに作用してバランスをとってくれるんですね。その分高域ないし低域がカットされやすい線材だと途端にもこもこしてしまう気がします。定番のわりに難しいww
ギター改造を始めた当初1ポンドロールを購入してからまだまだ在庫が尽きない、頼りのはんだですww
Kester44Ag2%(Sn62/Pb36/Ag2)
先のKester44に銀が2%含有されているものです。
銀入りは基本的な癖はそのままにハイがギラギラ鳴ります。攻撃的です。
なので冗談でもシングルコイルなギターや歪み系エフェクターに使ってはいけませんww後悔しますよww
銀入りが諸刃の剣であることを教えてくれたはんだですww
銀なしに比べると、ハイが出て全体的にクリアになる印象はありますがKester44特有のパンチは健在。クリアになる分相対的にモコモコ感は多少抑えられますのでシールドやDC、空間系エフェクターやスイッチャーの内部なんかにはいいかも。銀なしメインで使って、ワンポイントで銀入りを使って高域を補正するとかにはKester同士ケンカしないのでいいですね。
OYAIDE SS-47
オーディオ系ケーブル屋さんOYAIDEさんのはんだ。売り文句は高純度の錫と銀4.7%含有、鉛フリーなのに溶けやすい。
こちらも銀入りですが、Kesterとは全く方向性が違います。
オーディオ系特有のバランスの良さがあります。全音域キレイに聴かせるならこれ。ドンシャリ~ドフラットの間。
また、銀入りなのでハイよりではありますが、こちらは”キラキラ”って感じの鳴りです。Kesterのようなパンチはありませんが、前後の機材や素材の音をそのまま出してくれるのは一番の強みです。それでいて嫌なプレゼンスの鳴りはないから素晴らしい。
最近のお気に入りでパッチケーブルやらDCケーブル、エフェクターの電源部分やらによく使ってます。
ローゼンクランツ
今回初めて試したはんだです。
錫52.5%というこだわりの配合率です。
こちらもオーディオ系で売られていたものですが、銀は入っていません。ギラギラキラキラが苦手な方はいいかも。
驚いたのは、銀なしなのにハイがこもらずローもちゃんと聞こえるところ。
キャラクター的には中域寄りですがKesterほど癖はありません。
モダンよりはヴィンテージ寄りな傾向です。音が太い。
SS-47と比較すると、かなり音が締まって聞こえます。若干コンプ感を感じます。あと、太いせいなのか音域的なものなのか、音量が上がって聞こえました。
これがうまくハマればニュアンスを出しつつも太く甘い音が鳴らせそう。
これはSS-47とローゼンクランツで好みが分かれそうww
かなり個人的主観でのレビューですが、はんだの違いは面白いので、自作される方はぜひいろいろ試してみてください。
私自身は「はんだで音が変わる」派ですが「適切なはんだ付けでは音が変わらない」という意見もありますので、「変わる」か「変わらない」かも含めてお試しあれ~
その辺のホームセンターの鉛フリーはんだも試してみたい今日この頃です。
ではでは。